6号館は豊田キャンパス総合整備計画の一環として、文教機能をもつ教室棟とスポーツ機能をもつ屋内走路棟の2 棟が整備された。
教室棟の大屋根は躍動感をイメージさせる特徴的なアール形状に、格子状の母屋を採用することで屋根と構造躯体を一体化し、剛性を高めている。格子状の母屋は直天井とした室内のデザイン要素としても機能するとともに、地震時の天井脱落を無くすことにも寄与している。キャンパス内の既存施設との連続性を考慮してアーチ形状の列柱を設け、周囲に調和した施設とした。屋内走路棟は教室棟とは対照的に水平のスカイラインを強調し、疾走感をもった外観とした。
教室棟は500名収容の大教室、演出照明や音響設備を備え、ダンス等の講義や課外活動で使用できる多目的室、屋外競技の練習スペースとして利用できる屋内人工芝グラウンドで構成される。大教室は床吹出空調を採用し空調効率を向上させている。
南北をつなぐロビーは、豊田の森林をイメージした暖かみのある空間としており、各室へアプローチすることができる。教室や多目的室はガラスカーテンウォールとし、天然木の暖かみを活かした内装とすることで、開かれた明るい空間の中で学生が主体的に学べる場となっている。また、トランスジェンダーの「トイレに入る際の視線」を低減させる動線や、多目的トイレの設置、わかりやすいサインにより誰もが使いやすい共用空間が設けられている。
屋内走路棟は余長を含めた全長が120mのストレート走路を備え、日本陸連の公認を取得している。床は全天候型のタータン舗装となっており、天候に左右されずに練習できる環境が整備されている。
(神保朋之、稲垣志聞/伊藤建築設計事務所)
教室棟の大屋根は躍動感をイメージさせる特徴的なアール形状に、格子状の母屋を採用することで屋根と構造躯体を一体化し、剛性を高めている。格子状の母屋は直天井とした室内のデザイン要素としても機能するとともに、地震時の天井脱落を無くすことにも寄与している。キャンパス内の既存施設との連続性を考慮してアーチ形状の列柱を設け、周囲に調和した施設とした。屋内走路棟は教室棟とは対照的に水平のスカイラインを強調し、疾走感をもった外観とした。
教室棟は500名収容の大教室、演出照明や音響設備を備え、ダンス等の講義や課外活動で使用できる多目的室、屋外競技の練習スペースとして利用できる屋内人工芝グラウンドで構成される。大教室は床吹出空調を採用し空調効率を向上させている。
南北をつなぐロビーは、豊田の森林をイメージした暖かみのある空間としており、各室へアプローチすることができる。教室や多目的室はガラスカーテンウォールとし、天然木の暖かみを活かした内装とすることで、開かれた明るい空間の中で学生が主体的に学べる場となっている。また、トランスジェンダーの「トイレに入る際の視線」を低減させる動線や、多目的トイレの設置、わかりやすいサインにより誰もが使いやすい共用空間が設けられている。
屋内走路棟は余長を含めた全長が120mのストレート走路を備え、日本陸連の公認を取得している。床は全天候型のタータン舗装となっており、天候に左右されずに練習できる環境が整備されている。
(神保朋之、稲垣志聞/伊藤建築設計事務所)
建築主 | 学校法人 梅村学園 |
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設計・監理 | 伊藤建築設計事務所 |
施工 | 大林組名古屋支店 |
所在地 | 愛知県豊田市貝津町床立101 |
敷地面積 | 160,069.65m² |
建築面積 | [教室棟]2,828.59m² [屋内走路棟]1,628.36m² |
延床面積 | [教室棟]2,698.25m² [屋内走路棟]1,626.61m² |
構造規模 | [教室棟]S造、地上1階 [屋内走路棟]S造、地上1階 |
工期 | 2019年4 月~2020年8月 |
最寄駅 | 名鉄豊田線 浄水駅 |
撮影 | エスエス名古屋支店 |
『建築と社会』2021年3月号より抜粋