津波を想定した災害時避難拠点が地域住民交流施設を兼ねる。将来発生が危惧される南海トラフ巨大地震による津波災害を想定した避難所であるが、平時には地域住民が自由に集い、世代間交流を図るためのコミュニティ施設でもある。構造は鉄骨造で、最大5mの津波が押し寄せても耐えられる設計としており、屋上に設置した自家発電設備は最大70時間の連続運転が可能で、1日10時間の使用で1週間建物内での生活が可能な仕様としている。階段は有効幅1.8mで車椅子を両脇から支えながら利用できる幅とし、天井は災害時の使用に支障がないよう耐震天井とした。平時にも災害時にも、高齢者も子どもも安心して利用できるよう、1、2階の内装材には木材を多用し、床は衝撃を吸収できる鋼製床組下地と仕上げ材を採用した。
梶井信嘉
梶井信嘉
所在地 | 愛知県東海市 |
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主用途 | 集会所・津波避難施設 |
事業主 | 東海市 |
建築主 | 東海市 |
施工 | 中村土木建設 電気:小島電機 空調:三和テクノ 衛生:小島配管工事 昇降機:芝エレベータ |
構造 | S造 |
規模 | 地上5階 |
面積 | 敷地:622.86㎡ 延床:848.22㎡ 建築:264.89㎡ |
竣工 | 2015年3月 |
『建築画報372号』(2017.9)より抜粋