伊藤建築設計事務所では、自社で設計および監理をするほか、他社の設計、または建設会社の設計施工のプロジェクトに対し、クライアントからの求めに応じ、第三者専門家の立場で「監修」を行っている。
監修は大きく「設計監修」と「監理監修」があり、主に以下の業務を行っている。
設計監修
主に基本計画の段階から参加し、その建物の企画・設計内容に対し、クライアント側に立ち、助言などを行い、場合によっては代替案を提示し、クライアント要求を満たすよう設計業務のサポートを行う。またプロジェクト全体の工程を把握し、提案や決定時期について助言し、遅延の出ないようにマネジメントを行う。
概算工事費・工事費見積書が提出された場合は査定を行い、必要によってはコスト低減案やVE 案などを提示する。
監理監修
設計者または建設会社の監理者が行う工事監理業務を監修し、工事が設計図通りに行われているか、監理者がその建物品質を確保するために行う業務を遂行しているか、適用される技術がクライアントのニーズに合致しているかなどのチェックを行う。工事期間中での設計内容の変更、それに伴う工事費の増減が発生した場合はその内容をチェックし、クライアントに適切な助言を行う。
冨田昌志
『建築画報372号』(2017年9月)より抜粋