「災害は忘れたころにやってくる」。当時、東京帝国大学の教授で随筆家でもあった寺田寅彦は、関東大震災後に執筆した随筆のなかでこう言った。
昔のように災害のことはすっかり忘れてしまい、また同じ過ちを繰り返してしまうことに対して警告の意味で述べたようだが、現代では災害の情報はテレビやラジオ、インターネットなどでリアルタイムに知ることができる。また過去の災害情報も動画で配信される時代となり、インターネットを通じて調べたい時に即座に調べることができるようになっている。
冨田昌志
『建築画報372号』(2017年9月)より抜粋