西日を遮る軽快な縦格子
クライアントは自転車の製造・卸、海外製品輸入販売などを幅広く展開してきたサイクルスポーツ分野の総合商社で、2010年に、創業の地から名古屋市北区に本社・物流センターを移転したが、再び本社機能をこの地に移すため、建て替えを行うこととなった。
敷地は地下鉄東別院駅にほど近く、周辺は寺院や高層オフィスやマンションがあり、下茶屋公園もあって、利便性と文化的な香りを兼ね備えた場所である。
建物は、3階を自社が使い、1、2階は貸事務室となっている。敷地の東西で約3mの高低差があり、その差を利用して西面からは地上3階、東面からは地下1階地上3階建てとし、地下部分をテナント用貸倉庫としている。
地区計画により外壁線の指定があり、外壁は道路から1.5m壁面後退しているが、この部分を使って奥行きの深い庇に縦格子を浮かして設け、西日を遮って午後の空調負荷を抑えた。自転車のスポークを彷彿とさせるアルミ縦格子は、街に軽快な印象をもたらしている。
冨田昌志
クライアントは自転車の製造・卸、海外製品輸入販売などを幅広く展開してきたサイクルスポーツ分野の総合商社で、2010年に、創業の地から名古屋市北区に本社・物流センターを移転したが、再び本社機能をこの地に移すため、建て替えを行うこととなった。
敷地は地下鉄東別院駅にほど近く、周辺は寺院や高層オフィスやマンションがあり、下茶屋公園もあって、利便性と文化的な香りを兼ね備えた場所である。
建物は、3階を自社が使い、1、2階は貸事務室となっている。敷地の東西で約3mの高低差があり、その差を利用して西面からは地上3階、東面からは地下1階地上3階建てとし、地下部分をテナント用貸倉庫としている。
地区計画により外壁線の指定があり、外壁は道路から1.5m壁面後退しているが、この部分を使って奥行きの深い庇に縦格子を浮かして設け、西日を遮って午後の空調負荷を抑えた。自転車のスポークを彷彿とさせるアルミ縦格子は、街に軽快な印象をもたらしている。
冨田昌志
所在地 | 愛知県名古屋市 |
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主用途 | 事務所 |
事業主 | 深谷産業 |
建築主 | 深谷産業 |
施工 | 日東建設 電気:幸栄電気 空調:平野設備工業所 衛生:平野設備工業所 昇降機:日立ビルシステム |
構造 | S造、一部RC造 |
規模 | 地上3階、地下1階 |
面積 | 敷地:382.276㎡ 延床:1,142.00㎡ 建築:319.01㎡ |
竣工 | 2016年12月 |
『建築画報372号』(2017.9)より抜粋